気化熱空調で加湿と省エネ
三栄商会は60年、コンプレッサー販売・メンテナンスと共に、ものづくりを全力でサポートもしてきました。
今回は、繊維業のお客様の加湿に関する困りごとを改善したご紹介します。
加湿に関する困りごと
工場内の織機は、乾いたエアーが広範囲で常時排出されるため、常に膨大な量の加湿をする必要があり、加湿器の消費電力が大きいため困っていました。
面積約12,000㎡の広い工場内を加湿するために、9台の加湿器が稼働していました。30年以上前の加湿器を使用していたため、電気代は年間300万円程かかっていました。
《ありたい姿》少ない投資で湿度40%以上かつ省エネになるものがないか
お客様は長年、省エネと加湿の両立にとても悩まれておりました。
《課題 》一般的な加湿器は高額・能力不足・広範囲に加湿できるものがない
現状の湿度40%以上を確保しつつ、省エネを実現したい。工場の面積が広く、一般的な加湿器では能力不足。
気化熱空調CF290をご提案
加湿能力:CF290Nは、5L/Hrの水を気化させることができる
消費電力:0.3kW/台しか使わず現状の加湿器の約9分の1
広範囲 :ファンがついているので広範囲に加湿をする事が可能
低投資 :73,000円/台
本来は夏に使う冷風扇ですが、加湿に使えることが分かっていたので、CF290をご提案しました。
導入事例「気化熱空調の冬の使い道《加湿》」 北陸ワコール様納入実績
デモの実施と導入
まずは、デモ機を設置し、加湿器を止めて湿度を保てるか検証しました。湿度に変化がなかったため古い加湿器を撤去してCF290Nを13台設置しました。
設置する際、吹き出し口が織機に当たらないように、高くする必要があったので、架台を弊社にて製作して設置しました。
改善効果:湿度を40%以上保ちつつ消費電力の削減に成功
湿度を40%以上保ちつつ、消費電力の削減に成功しました。
・消費電力26kWから4.3kWに減少 → 電気代250万/年削減
・受電電力の最大電力を約20kW削減 → 電気代50万円/年削減
(※減価償却費は考慮せず)
お客様はコンプレッサーやLEDによる省エネにも取り組み、今回成功させた気化熱空調を含めた省エネ活動に対して、石川県知事賞を受賞しました。